『絵本で子育て(秋田喜代美・増田時枝)』を斜め読みしました。

「本には金を惜しむな」と、新聞を4紙とって比較するのが趣味な父にそう言われて育った私。家は本棚だらけ、廊下にも本棚がありました。朝日新聞・毎日新聞・神奈川新聞・日経新聞が毎日届いていたけれど、あれってお金いくらかかってたんでしょう。

そんな言葉の賜物か、本には「少しだけ」こだわりのある私。

内容(「BOOK」データベースより)
子どもの発達心理学の第一人者が0歳から6歳までの成長過程にあわせて選んだ絵本が150冊。
著者について
【秋田喜代美・著】 東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。現在、東京大学大学院教育学研究科教授。専門は教育心理学、授業研究、保育学。人が育つ制度的な場としての保育所や幼稚園、小中学校での園内研修や授業検討会に参加しながら教育実践研究を行っている。
【増田時枝・著】 1940年東京都生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。玉川大学文学部教育学科(通信教育課程)修了。公立保育園、公立幼稚園勤務を経て、立教大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程前期課程修了。現在、聖心女子専門学校・千葉女子専門学校(非常勤)・野間教育研究所研究員(幼児教育研究部会)。専門は、発達心理学、保育学、保育者養成教育。現場の保育者と協力しながら現場経験の知見に基づき、理論と実践に根ざした保育の研究を行う。保有資格:幼稚園教諭・保育士・学校心理士。

ところで、知人にお古でもらった某キャラクター紹介の絵本があり、息子はそれが好きなのですが、子どもの吸収力は凄く、まだまだ言葉も上手にしゃべる事が出来ないのに、どんどんキャラクターの名前を覚えて行きます。チーズは「名犬チーズ」という名前だと思っています。あ、アンパンマンでしたね。

しかしある日、それにとても疑問を感じた私。絵本を読もうとすると、すぐ「これがみたい」と渡されるけれど、この吸収力を「しらたき姫」なんて次いつアンパンマンにすら出てくるか分からないキャラクターの名前を覚える事に費やしてはもったいないのではないかと。メインキャラクターの名前はもう覚えたし、要らないだろう。という理由をつけて勝手に絵本を捨ててしまいました。

もともと絵本を自分で買う時は色々調べてから買っていたけれど、その出来事を境に、もっと調べるようになりました。そんなことで、図書館で気になったこの本。年齢ごとの成長過程に応じて起きる子育てにおける悩みに適した(悩みを解決させるためのものではない。)絵本が紹介されていてとても参考になりました。

項目ごとに気になる絵本をメモしておきました。
色々見た事のない絵本も紹介されていて楽しいですが、2歳向けの中で紹介されていた本の中で一番欲しいなと思ったのは「男の子なのにあまりに気が小さくて腹が立ちます。」の項目で紹介されていた『モチモチの木』。

豆太は、夜中にひとりでおしっこにもいけない弱虫。でも、大好きなじさまのために……。真の勇気とは何かを問いかける感動の絵本。

昔からある本ですが、こういうストーリーだったとは忘れていました。うちの息子はシャイなのでこの絵本がいいな、と。腹は立たないけれど。「2歳では少し早い」と書かれていますが。うちの息子が今一番好きな『かいじゅうたちのいるところ』と『もりのなか』は両方とも「うその出来事を話しますが、ちゃんと聞いてあげるべきですか?」という項目で5歳向けとして紹介されていました。ので、年齢は「理解が出来る」の目安かと。

主人公のマックスは、オオカミの着ぐるみを着てやったいたずらの罰に、夕食ぬきで寝室へ追いやられる。ところがびっくり、部屋はいつの間にか森になり、マックスはそこで思う存分あばれ、遊びはじめる。

紙の帽子をかぶり、新しいラッパを持って森へ散歩に出かけた男の子。ラッパの音を聞いて、森でくつろいでいた動物たち――ライオン、ゾウ、クマ、カンガルー、コウノトリ、サル、ウサギ――が次々と散歩に加わって、長い行列ができあがる。
ライオンは髪をきれいにとかし、ゾウはセーターに着替え、クマはジャムとピーナッツを持ち、カンガルーはおなかのポケットに赤ちゃんを入れ太鼓を手に…。

先日、寝る前に。娘の授乳中に息子が絵本を読んで欲しがったのですが、授乳中なので絵本を読んであげる事が出来ず。その代わりに『かいじゅうたちのいるところ』に出て来る主人公「マックス」の名前を息子の名前にして、「おかあさんに怒られて部屋に閉じ込められ、想像の中でどこか遠いところへ船で行った」というおおまかなあらすじだけ踏襲して適当に話を作って聞かせたところ、とっても真剣な顔をして聞いていました。そして、終わると「もういっかい」と催促。
作り話が珍しかったのか、自分が出て来たからビックリしたのか。面白い反応だなぁ、と思っていたのですが、この本を見て、「うその出来事」「つくり話」など絵本と実際の出来事のキーワードがリンクし、妙に納得したような不思議な気持ちになりました。

『かいじゅうたちのいるところ』は私からの去年のクリスマスプレゼントに息子にあげたのですが、年明けにはほぼ暗唱出来ていました。キャラクター名前覚えに費やすよりストーリーのある絵本にして正解だったな、と某キャラクターの絵本を捨てた事を正当化出来た出来事でした。

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